大腸ポリポーシスとは、ポリープが大腸全体に多発(一般的に100個以上)し、大腸だけでなく大腸以外の消化管や臓器にもポリープや病変が発生する状態です。そのために、消化管ポリポーシスとかポリポーシス症候群とも呼ばれます。消化管ポリポーシス(ポリポーシス症候群)の多くは遺伝性の病気で、高率でガン化するものもありますから早期発見・早期治療が大切です。大腸ポリポーシスは腫瘍性と非腫瘍性に大別され、腫瘍性の大腸ポリポーシスに家族性大腸線腫症やターコット症候群があり、非腫瘍性の大腸ポリポーシスに過誤腫性や炎症性のものがあります。
腫瘍性の大腸ポリポーシス
○家族性大腸ポリポーシス(家族性大腸腺腫症)・ガードナー症候群(Gardner症候群)
家族性大腸腺腫症とガードナー症候群ともに遺伝子異常による遺伝性の病気で、大腸にポリープが通常100個以上発生し、大腸以外の胃・十二指腸・小腸などの消化管や骨・軟骨組織・目・甲状腺などの他臓器に腫瘍を合併し、高い確率で大腸ガン(大腸癌)になる消化管ポリポーシス(ポリポーシス症候群)です。20歳代中頃にポリープが多発し始めて高い確率でガン化(癌化)します。家族にこの病気の人がいる場合は定期検査で早期発見することが大切です。
家族性大腸腺腫症とガードナー症候群は別の病気とされていましたが、同じ遺伝子の異常であることから、同一の病気と考えられるようになっています。家族性大腸腺腫症は大腸のみにポリープが多発する大腸ポリポーシスで、ガードナー症候群は大腸のポリープ多発に加え他の消化管や他臓器に腫瘍を合併する別の大腸ポリポーシスとされていました。
○ターコット症候群(Turcot症候群)
大腸ポリポーシスに中枢神経の腫瘍を合併したものです。稀な病気ですが高い確率でガン化します。
非腫瘍性の大腸ポリポーシス
過誤腫性ポリープとは正常な大腸粘膜が過剰に発育した腫瘍で基本的に良性といわれていますが、僅かながらガン化の可能性があります。炎症性ポリープとは潰瘍性大腸炎など腸の炎症の後にできる腫瘍でガン化の可能性は殆どないといわれています。
○ポイツ‐イェガース症候群(Peutz-Jeghers症候群)
ポイツ‐イェガース症候群は過誤腫性ポリープで、食道以外の消化管(胃・小腸・大腸・直腸)に発生します。先天的なもので出生前または幼児期にポリープが発生します。ポイツ‐イェガース症候群によるポリープは、腸管のガン(癌)になるリスクは低いものの、膵臓癌・乳癌・肺癌・卵巣癌・子宮癌の発症リスクが高いとされています。
